【FF7リメイク】魔晄炉は原発なのか?東日本大震災10年目の3月にフリープレイに登場した訳

2021年3月18日木曜日

FF7 PS4

t f B! P L

昨年FF7がリメイクされてついにPSプラスのフリープレイに登場

昨年FF7がリメイクされて話題になっていましたが、ついにそのFF7リメイクが、PSプラスのフリープレイに登場しました!PlayStation Storeで購入すればスタンダードエディションでも1万円弱の価格ですから、これはめちゃくちゃお得といえるのではないでしょうか。もうクリアしている人もいるかもしれないですね。
僕は1997年に発売されたPS1版も含めてFF7は初プレイです。それで、遊び始めてエアリスに再会し伍番街スラムで何でも屋のクエストをやっているあたりなのですが実は最初から非常に気になることがありました。それは「魔晄炉(まこうろ)と原発の類似性」です。


ファイナルファンタジーVIIのストーリー


都市ミッドガルでは星から取り出した「魔晄(まこう)」をエネルギーの基盤としています。エネルギー基盤事業は神羅カンパニーという巨大企業が独占的に提供していました。
一方で、この魔晄採掘により星が滅ぶと考えて、神羅カンパニーの事業に反対する人たちもいました。
ある時、反神羅を掲げるテロ組織のアバランチは魔晄炉の破壊を企てます。元ソルジャーのクラウドはアバランチに雇われてその破壊活動に加担することになります。

クラウド・・・本ゲームの主人公で元ソルジャー

魔晄炉は原発に似ている

魔晄炉は原発のような存在

魔晄炉は星の中心部から魔晄を取り出す装置です。神羅カンパニーにより実用化され運用されています。炉から取り出した魔晄は電気などのエネルギーに変換でき、これにより住民は電力を得ることが出来ます。物語の舞台となるミッドガルでは8基の魔晄炉が稼働しており重要なインフラとなっています。もし炉が一旦停止すれば住民生活に大きな影響を与えることになります。魔晄炉は実社会の電力会社が稼働させている原子力発電所や火力発電所のような存在と言えます。


魔晄炉が星に与える影響

魔晄は単に天然資源というだけではなく星の生命エネルギーの源泉とも考えられています。
神羅の8基の魔晄炉は、都市の電力供給のため昼夜問わず魔晄を吸い上げ続けているのでした。
そのため、魔晄を際限なく使い続ければ星の生命そのものが失われて滅びてしまう可能性もありそうです。これを警鐘して神羅に反旗を翻すアバランチのような組織が存在するのです。

魔晄の有害性

長時間魔晄に触れることで魔晄中毒に掛かることがあります。
人が魔晄中毒になると精神崩壊の症状を引き起こし廃人となってしまいます。
例えば魔晄炉の整備担当者が魔晄中毒に掛かり意識不明の状態になっていたりします。ちょっと怖いですね。

他にもクラウドが仮住まいとするアパートにすむ隣人が謎の病気に掛かっていたり、魔晄炉の破壊とともに亡霊が表れ始めたりと、何か魔晄の恐ろしさを感じさせ不気味です。クラウド自身も魔晄の影響と思われる幻覚の症状が出ていて根が深いものがありそう。
隣人や亡霊の正体、クラウドの幻覚症状の原因はゲームを進めていくと明らかになっていくのだと思いますが、非常に気になってしまいます。


魔晄は戦争の道具でもある?

魔晄は電力だけでなく何か戦争の道具としても使われているのかもしれません。
神羅カンパニーもエネルギー会社の体裁を取りながらもめちゃくちゃに怪しげな企業なのです。
治安維持部門があり私設軍隊を持っていたり、それどころか、敵国との戦争に民意を向けさせようとさえします。恐らく、魔晄も電力供給のためだけではなく何らかの武器として戦争に使われていくのではないかという気がします。もし、そのような展開があるのならば魔晄と原子力はやはり似てる感じはしますね。原子力は核爆弾に成り得ますから。
市民の暮らしを支えてくれている大切なエネルギーではあるが、人体や環境に何らかの影響がある可能性があり、その使い道によっては戦争にも使われるような相当危険な物質、それが魔晄と言えるのかもしれないですね。



なぜ魔晄を使い続けるのか

魔晄を使い続けるのは住民に求められるから、なんですね。
アバランチのバレットは神羅が星のエネルギーを浪費していると言うものの、プレジデント神羅は反論しています。

「吸い上げているのは確かに我々だ。だが浪費しているのは誰だろうな」
「魔晄の本質など誰もが知っている。それでいて見て見ぬふりをしている」
「そう考えたことはないか」

確かにそう言えるかもしれないですよね。ここも、原発を動かす電力会社とそれを浪費する僕たちの関係に似ています。ゲームのストーリーとはいえリアルな社会問題と矛盾を想起させると思いませんか。


バレット・・・テロ組織アバランチのリーダー
プレジデント神羅・・・神羅カンパニーの社長


情報統制や格差社会の問題も

IDにより人の行動を管理

ミッドガルの住民は神羅カンパニーによってIDで行動を管理されているようなのですね。
ミッドガルは都市は、上層部をプレート都市、下層部をスラムと大きく二つに隔てています。その2つの街をつなぐ鉄道が通っているのですが中間でIDによる検閲があるのです。
検閲ゾーンに入るとスキャナーのような赤い光線が列車内を通過し所有するIDをチェックしています。この検閲でプレート都市に不審者が侵入するのを防いでいるようなんです。

これが民間企業であるはずの神羅カンパニーの手によってされているのですね。元となるFF7が発売された1997年ころはGAFAのような巨大企業が個人の情報を大量に保有できるような時代ではなかったと思います。ただ、GAFAのような巨大企業にプレジデント神羅のような者の悪い意志が働いたらどうなるのだろう、と考えるとなかなか怖いですね。



エリート達が住むプレート都市と貧しいスラム街

プレート都市とスラム街のくらしはまるで違います。

プレート都市には神羅社員など神羅カンパニーに近い存在の住民が住んでいるようです。舗装された道路(そもそも鉄のプレートで地面ではないのですが)が整備され自動車が走り住宅地が整然と並んでいます。どことなく工業団地を思わせる雰囲気があります。さらに都市の中央部には神羅カンパニーの巨大ビルがあり上層部には神羅カンパニーの幹部など重要人物が住んでいるようです。

一方スラム街は神羅カンパニーと関係が薄い住民が住んでいるようです。スラム街からプレート都市に通勤する神羅社員もいるみたいですね。家はトタン屋根、道は舗装されておらず通りもごちゃごちゃと入り組んでいます。列車の駅もプラットホームがあるだけの簡素なものしかなく、一歩街の外れに出るとモンスターも住まう危険な場所があります。

神羅に大きく貢献しているエリート達が住むプレート都市とそれ以外の者が住むスラム街とは生活レベルがかなり違いますね。ミッドガルは格差の大きな社会と言えると思いました。
もしくはプレジデント神羅を頂点とする階層型社会とも言えるかもしれません。
ただ不思議なことに、プレート都市よりスラム街の方が寧ろ活気があるところが面白いですね!



東日本大震災10年目の3月にフリープレイに登場した訳

少しうがった見方をすると、東日本大震災10年目の3月にフリープレイに登場した理由を原発の問題に結びつけたくなってしまうんですよね。まあ、スクエア・エニックスがそんなプロパガンダ的なことをする会社とは思えないですし偶然でしょうね。
ただゲームと切り離してみても、こうした節目に原発を使い続ける以外に道はないのか考えてみる良い機会になりました。


人気の投稿

Blog Archive

QooQ